絵を見せたいと思う人に絵を見てもらうのが、いちばん楽しい。誰かとカフェにいれば、ナプキンにいたずらに絵を描いて、すっと差し出す。iPhoneに描きためたアルバムを目の前でスワイプする。これがもっとも魅力的な絵の楽しみ方。
絵は、自分のセンスさえ出ていれば、あまり上手くないほうが、いい。だって、その方がたくさん笑えるから。美術館で見るのも、もちろんわるくないけど、絵との距離、つまりよそよそしさが邪魔をして、なかなか絵と親密にはなれない。
だから、せっかく絵を見たって、せいぜい感動するぐらい。何かふだんあまり想像したことのないものを想像する”愉快な奇跡”は起きない。そういう奇跡を、気軽に楽しみたいと思って絵を描いているのかもしれない。
The Pranksへのインタビューより 2017.12.3
絵画を中心に様々なコラボレーションを展開するアートユニット。まるで無意識下で描かれたかのような、自由奔放な作風の絵画はすでに数千点を超える。彼らの絵には見るものに「物語」を想像させる力があり、多様なジャンルの作り手たちが共創する機会を誘発している。なお、プロフィールの詳細は明らかにされていない。